▼エコという詐欺

また赤旗が指摘した。

2009年6月12日(金)「しんぶん赤旗
液晶・プラズマテレビ
グリーン家電 真っ赤なウソ
消費電力・電気代 表示の2倍

 電気代を安くみせかけていたのは、実際にテレビを視聴しているのとまったく違う方法で消費電力量を測定するなどしているためです。液晶・プラズマテレビの場合、白、黒、カラーバーなどの静止した画面、付加機能類のスイッチを切るなどの条件で測定していました。この測定方法は、経済産業大臣が制定するJIS(日本工業規格)によるものです。
 メーカーなどが表示している電気代と実際はどれだけ離れているのか。液晶・プラズマテレビ大手メーカー6社に、より実用に近い測定方法にした場合にどれだけ消費電力が増えるのか取材したところ、いずれも数字の回答はしませんでした。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2009-06-12/2009061201_02_1.html

2009年6月13日(土)「しんぶん赤旗
省エネどころか増エネに
エコに逆行、政府の「エコポイント制度」
液晶・プラズマテレビにみる


年間消費電力量
「静止画」で測定!?

 液晶・プラズマテレビの年間消費電力量の現行省エネの目標基準値、その測定方法を決める審議時(05年)、動作時消費電力の測定で、従来のブラウン管テレビとは違う方法が採用されました。ブラウン管テレビと同様のフラットレベル白信号時とフラットレベル黒信号時の消費電力の平均値とした場合、「実使用時より動作時消費電力が小さくなる傾向がある」ので、「実使用に近づける観点から、カラーバー信号時と三縦じま信号時の消費電力を加えた平均値」とされ、写真のような「静止画」で測定することになったのです。

 この方法による年間消費電力量で算出された年間電気代は、実際の半分程度でした。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2009-06-13/2009061311_01_1.html

まあ、ブラウン管テレビも静止画だったらしいが、ブラウン管テレビを動画で測定したらどうなっていたのだろうか。
「写真のような」を探してみたが見つからず。代わりに文書を見つけた。

テレビジョン受信機の性能の向上に関する製造事業者等の判断の基準等

平成11年3月31日通商産業省告示第192号
最終(全部)改正 平成18年3月29日経済産業省告示第48号
1 判断の基準
2 エネルギー消費効率の測定方法
(1)P0:動作時消費電力(単位 ワット)
動作時消費電力は、フラットレベル白信号時の消費電力及びフラットレベル黒信号時の消費電力の平均値とする。ただし、液晶テレビ及びプラズマテレビにあっては、これにカラーバー信号時の消費電力及び三縦じま信号時の消費電力を加えた平均値とし、節電機能が作動しない状態で測定すること。
(4)測定条件
?衛星放送波受信アンテナ電源や付加機能類のうち、任意に0N/OFFできるものは、OFFにすること。

http://www.eccj.or.jp/law06/machine/tv.html

まあ、報道の通り。
基礎代謝みたいなんだけ測定してエコ判定していると。でも実際に走らせてみるとブラウン管テレビより薄型テレビのほうが代謝が大きいという話。
赤旗の記事では25型のブラウン管テレビを37V型に買い換えているようだ。√keisαnで確認すると、大きいものに買い換えたことになる。
もっと分かりやすいのは、日立の画面サイズ比較。これによれば、この買い換えは電気屋さんの推奨の大きさらしい。だから、「エコ」を考える上で、この赤旗の比較は不当というわけではない。
まあ、性能としての比較をしたいのなら、ブラウン管ワイド36型と薄型37Vとの比較だろうか。
整理してみた。

省エネカタログ 種類 平均消費電力 赤旗実測 住環境計画研究所
2006年冬 ブラウン管テレビ スタンダード25型 129kw/年 144kw/年  
1999年夏 ハイビジョン36型 317kw/年    
1999年冬 ワイド36型BSチューナー内蔵 243kw/年    
1999年冬 ハイビジョン32型:BSチューナー内蔵 294kw/年    
2008年冬 液晶テレビ ワイド37V型 178kw/年 344kw/年  
2008年冬 プラズマテレビ ワイド37V型 214kw/年    
2008年冬 プラズマテレビ ワイド42V型 261kw/年   737kw/年
住環境計画研究所のデータは赤旗の記事によるもの。