▼高校世界史単位履修偽装問題、骨の髄まで斬ろうとしたら返り討ちにあって開きになった自爆したので開き直り

念のため前置きしておくが、わたくしは社会科解体→地歴・公民には反対であった。社会科に問題がなかったかというとそうではないが、解体されることによってますます社会認識が断片的・一面的になっていくことが懸念されたからである。現時点で、社会科関連の科目や教育についての人に披瀝するほどの考えはないけれど、社会科はどの科目も「平和で民主的」な主権者を育成するに、重要性や順序はあるかもしれないが不要な科目はないと考える。


 まあな。はじめはtommy先生なる人物に悪意も敵意もなかったのだけど、読者に向かって目を向き舌を出している写真を掲げた自称教育公務員がペランと開き直っている文章を読まされると、他県ながら腹が立ってくる。
 仕事は大変でしょうよ。しかし、生徒の立場に立って、教育労働を改善していくのは教育労働者の使命だろうが! 管理者じゃないって威張ってるんじゃないよ。


開き直り例 2006/10/28

http://tommyjhon.exblog.jp/4437798

本当ならば、犯人探しなどよりも、生徒達の方が大切なのだから、その辺りが最優先なのだろうが、何せ、県教委や管理職からは何も指示がない。

この未履修に関しては、教員だれもが歯切れが悪いのである。

そもそも、県教委は今までに虚偽記載があることを完全に把握していた。

では、高校と県教委が悪く、文部科学省は騙されていたのかと言えば、そんなこともない。この世界史未履修問題は、「指導要領」で「世界史必修」となった直後から行われていた。

そもそも、このような大きな問題を、中央官庁である、文部科学省
「全く、把握していなかった」or「把握できない」
というのは相当な職務怠慢ではなかろうか?
全国的に、しかも7〜8年前に遡って行われていることに、何も気がつかなかったでは、監督官庁として、少し恥ずかしくないか?
つまり、我々現場としては、この黙認は、「どこに出しても許されるモノ」と認識していた。ジャーナリズムは、教育委員会と学校現場を悪者にして、生徒と文部科学省を被害者にする構図を一般化しているが、決して文部科学省は被害者ではない。

「犯人さがし」って何でしょうね。
県庁のウラガネだって、トップから末端までみんな知っていたし、それを今更言うなよって開き直りでしょ?


まぁ、現場の教師のブログ(あぶねー)を読んでると、現場は大変だなと。
何が何でも教員を非難し「倒し」たいというわけではないが、やはり「自己批判」は免れないのではないか。

斬ったはずの世相から返し業っていうか、自爆?

tommy先生の「世相を斬る」って「返り討ちになっていますから! 残念っ!」
http://tommyjhon.exblog.jp/d2006-11-04
必修科目履修漏れ問題(完全〔開き直り・居直り〕版)

 もうお解りのように、我々「地歴公民科」の教員は、「受験に必要ない科目だから、生徒のためと思って故意に履修させなかった。」のではありません
……
 そうしないと、割り当てられた9時間の中で必修義務と受験対応が出来なかったのです。
……
 進学校として、地域のニーズにもしっかり答えるつもりですから、今までのカリキュラムから単位数、すなはち授業数が増加するはずです。
 おそらく、毎日7時間、週35単位程度に増加しなければ進学校は耐えきれないでしょう。

 骨の髄まで差別・選別の受験体制に浸って脳細胞はすっかり置換されているようです。
 「生徒のためと思っ」たのではなく「受験対応」のためにやったのだと。
 それが生徒のためではないというのだから、進学率や進学者数、進学先によって上から評価される学校もしくは校長、教員たちのために「受験対応」したのだと読まねば仕方がないですな。

逆切れ

 受験のためではないのだと。ただし、この「先生」は10/28の記事ではこのように述べている。

そもそも、理系は大変なのである。文系が理系の生徒より、たくさんの教科を学ぶだ。
いいかい、諸君。
文系は、数学を「ⅠA」「ⅡB」までしかやらないが、理系は「数Ⅲと数C」を勉強するのである。

(略)

こういう風に並べて比べると、文系が理系に対して誇れるのは、「日本史と世界史を両方最後まで勉強した」ヤツだけだろう。

そういうヤツは「東大」と「京大」にしか存在しない。

こういう背景を全く無視して、高等学校の生徒全員に、「すべてを履修せよ」というのか(怒)


 んじゃ先生、進学しない生徒は何の科目も必要ないのですか? 進学しない生徒は静岡県立富士高等学校ではなくって静岡県立中央高校に行くんだ。じゃあ、そこでは受験にすら必要でない科目を、何の必要があって教育しているんだろうか。

tommyジョンイル先生、人権を語る

腹が立ってきたついでに、もうすこし別のところも読んでみた。


例えば、http://tommyjhon.exblog.jp/4410231/ の書き出しはこう。

全国38万人7千人の毒舌fanのみなさん、Tommyジョンイル先生です。

ジョンイルという自称が北朝鮮金正日を意識したものであり、北朝鮮が核実験を発表した記事の次の日からしばらくこのように自称しておられる。
それでアンダーラインにリンクがあって、リンク先はHTMLページである。そのページの最下段は「人権を極める」とあり、クリックしてみるとアイヌ人差別のことなどが記されている。
そういう知識と、自分の人権感覚とはあまり反省的にはつながっていないように思える。
北朝鮮IAEAの離脱から核兵器目的の核実験という経緯は現在の国連において確認された国際平和・国際関係上の信義に反するから非難されるべきである、というのは多くの国々の一致するところである。
その北朝鮮の政治・軍事責任者はキム・ジョンイルである。そのジョンイルの軍事行動について「余計なことをしやがって、金ちゃんめ。」と喜んでいるのか・非難しているのか、きっと自分の授業の邪魔になる事件だったのだろうが、まあ非難げな言葉を吐いた翌日から、一人称に挿入しているのであるから、自虐的に揶揄しているのだろうが、こうしたことがもしかしたら、直接北朝鮮の行動に責任を持たない在日朝鮮人への差別言動を誘発・助長するかもしれないということは一顧だにされていないであろう。
まぁ、僕のクラスには在日はいないから、ということだろうし、わたくしもクダクダつっこまなくてよいのだが、あまり品の良いことではないな。


知ってて黙っていた者の義務

こんな記事もある。
http://tommyjhon.exblog.jp/m2006-10-01#4374636

ということで、「知ってしまった者の義務」を果たす。

ブロガーならば誰でも知っている大人気の『きっこの日記』ですが、 イーホームズの藤田社長の「手紙」が掲載されていた。

貼り付けOKという事なので、やります。

きっこの日記」から引っ張ってくるのもスゴいけれど、「知ってしまった者の義務」という表題と、この記事を自らのブログで生徒たちをはじめ「毒舌fun」に読ませる意図は何か。
まさか、犯罪者藤田の「僕が知る真実を本に書きました。……耐震偽装事件が何であったのかをお伝えするべきだ」というところに共感・共鳴したのだろうか。

 耐震偽装事件の本質は、 大臣認定制度の問題のはずです。 財団法人日本建築センター(国の天下り機関)と国土交通省住宅局建築指導課に責任はあります。アパやヒューザーは、この観点からは被害者です。 但し、 住民や利用者の命の安全を無視してはいけません。僕〔藤田〕は、「耐震偽装」と題して、僕が知る真実を本に書きました。耐震偽装が何であったのかをお伝えするべきだと思ったからです。

    • >最後に、結果として、国民の皆様には、構造計算書に関わる国家の不正を公表したことで、不安と混乱をいたずらに招いてしまったことを、ここに深くお詫び申し上げます。

まあ、耐震偽装がいくつかの悪徳業者による犯罪ではなく構造的なものだ、もしくは行政主導によるものだということを告発したいということだとして、耐震偽装→単位偽装のスジで読み替えてみると、現在までのtommy先生の開き直りと良く似ているではないか。ただし、tommy先生の範囲の場合、直接の責任者は課程編成権者たる校長であろうが。


テレビで見たどこかの校長は確かに生徒に謝っていた。末端の教員はどうするのかい?