怖かったイチロー。WBCとスポーツと報道

スポーツをするのは好きだが得意ではない。
スポーツを観るのも嫌いではないが、野球もサッカーも興味はあまりない。
でもイチローはかっこいいし、クールとは彼のことかと思う。でもWBCイチローは怖かった。
今度のWBCの勝ち負けのルールは途中から観た者にはわかりにくかった。何がわかりにくいって、日本は負け越した韓国に最後の一戦で勝っただけで決勝に行けたからだ。
イチローの韓国チームに対する言動はどのようにテレビで報道されただろうか。


第一次リーグで敗北し、「屈辱的」だと発言。
第二次リーグで敗北し、咆哮の後、「ボクの野球人生の中で最も屈辱的な日です」
そして、「日本が3回同じ相手に負けることは決して許されない」
準決勝で勝利し、「最高に気持ちがいい。勝つべきチームが勝たなければいけない。そのチームは当然僕らだと思っていた。本当にシャクにさわっていたので…。」「今日負けることは日本の野球に汚点を残すことになる……」

http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=73363&servcode=600§code=620
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060317-00000000-spn-spo
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060317-00000003-sph-spo
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060317-00000011-sanspo-spo
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060318-00000009-sph-spo
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060320-00000002-spn-spo
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060320-00000064-nks-spo
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060320-00000029-sph-spo

イチローは好きだし、勝負への意気込みはわからないでもない。


私も日本が勝って世界一になって嬉しい。しかし、な〜んか爽やかさが足らん。私の嬉しさも反省してみれば、野球への興味不足もあって「世界一だから嬉しい」という程度のようだ。
名プレー、ファインプレー、相手チームの楽しい紹介、事前の努力・汗などの紹介やキャンペーンがなくて、ひたすら勝ったか負けたかということと、勝ち負けに対する直接的な反応──「屈辱的」「悔しい」「嬉しい」ということのだけが報道されたのではないか。
悔しさや嬉しさの背景には、日ごろの練習や努力やがあるであろう。なのに今回はそれがあまり伝わってこなかった。


トリノオリンピックも報道はつまらなかった。WBCも繰り返される「生涯最大屈辱」報道が印象が強く、「あの」キューバに勝った喜びも薄い。キューバ野球のすばらしさももっとアピールされて良い。
事前の盛り上げ方が、内容よりも勝負に特化したような盛り上げ方ではなかったか。
オリンピックではフィギュアスケートと安藤選手ばかりが事前に言及されたが、それもテレビではいろんなワザも、メダルを目指すための武器にすぎなかった。
ちょっとナナメに見過ぎだろうか。


対米戦で不正判定に激怒したという王監督だが、イチローに比して、王監督の抑制的なテレビ映りが「大人」という感じがした。

(謝、事後編集 06/03/25)