浅井春夫氏による「新自由主義」解説
中央社会保障推進協議会 隔月刊『社会保障』No.403 2005年11月 あけび書房、『民医連医療』誌 No.403 2006年2月などよりノート。
新自由主義の特徴
新自由主義の人間観
自立した個人
- 人々の生活に必要なモノやサービスは「市場のコントロール」に委ねる。
- 家族による私的努力
- 市場における選択
性悪的怠惰説
人間というものは、福祉を与えれば怠けるし、奪えば自立して働くものだ。福祉を低水準に抑えることは社会全体への負荷を抑えることになるので、財政の健全化を図れる。
日本はどこへ
- 人命・人格の尊厳を利益・利潤の下におく社会
- 民間事業体間競争により粗悪で危険なサービスが生き残こり、提供される
- 利益や投資効率優先で地域の生活関連施設のバランス、ネットワークが破壊される。
- 経営効率第一で、マニュアル化にそぐわない労働まで定型化・非熟練化し、労働の質が低下する。
- 人口過疎地の福祉過疎を招来・激化。
- 既存事業分野からの利用者無視の撤退、空洞化、これに伴う失業の急増
これでは自己責任を強調しても結局は社会的弱者を拡大再生産することになる。
ノートは以上。