▼学歴と収入の比例について。学歴そのものが歴史的なもの。

独立行政法人 労働政策研究・研修機構
「なぜ高学歴者ほど高収入なのか」 研究員 大谷 剛氏
http://www.jil.go.jp/column/bn/colum057.htm

人的資本理論

大学で学ぶと生産性が高くなるので収入が増える。
ただし、哲学などは生産性と直接関係ない場合があるので、十全な理論とはいえない。

シグナリング理論

もともと大卒者は高い能力を兼ね備えた人物であったために、よりよい仕事に就くことができ、収入も多い。

検証困難

もとよりこれらは検証困難であるが、

人的資本理論が現実的であるならば、我が国全体の教育水準のレベルアップを図ることにより、国民生活をよりよいものにできる可能性が増すのに対して、
シグナリング理論が現実的であれば、教育水準のレベルアップは人々の生活水準の向上には必ずしも直結しないことになる

歴史性に着目しないのは?

そもそも「就職して」収入を得る生活、公的教育機関が学歴を形成する社会というのが超歴史的なものではなく、資本主義の一定段階以降もしくは「官僚国家」誕生以後のことであろう。
どうして、高学歴=高収入なのかは主要企業の労務行動に求められるべきではなかろうか。