月刊チャージャー

パソコンを立ち上げるとYahoo! Japanの画面になるように設定してある私です。ときどき、月刊チャージャーの広告が出るので先日覗いてみた。
なお、月刊チャージャーはYahoo! JapanのPR企画というもので、「20〜30代サラリーマンへ向けた情報コンテンツです。……毎日を悶々と過ごされているサラリーマンの方々へ意義ある情報を提供することで、少しでもモチベーションをアップしていただければとの想いを(企画名に)こめました。」とのこと。

Vol.8/ホームレスに学ぶ、失敗したその理由! 2006年1月

http://promotion.yahoo.co.jp/charger/backnumber/200601/contents01/theme01.php
冒頭、起業や事業に失敗してホームレスになってしまったという事例が紹介される。

 現在、日本のホームレス人口は2万5000人以上。この中から、元の生活に戻れる人はごく少数。自立支援の道が開かれていない日本において、一度落ちてしまったホームレス生活からの社会復帰は、難しいのが現状だ。

ところが、次の節ではこうだ。

気楽なホームレス生活が人の向上心を奪う

 ホームレスは、二極化する資本主義社会の犠牲者というイメージが強いが、一概にそうとは言い切れない。

として、次のようなことどもがホームレスをダメなホームレスたらしめているという。

  • ある意味で、普通に生活するよりラクな部分もあるんです
  • 贅沢さえしなければ生活は可能。それが、彼らから社会復帰する気持ちを奪っていくんです。
  • この自由な生活に身を置いたら最後、“向上心”という人間にとって大切なものを失ってしまうようだ。
  • アドバイス? どんなことがあっても、自分を見失わないってことですかね
  • 強い向上心を持ち過ぎたために、会社での人間関係が破綻。そして、彼は全く向上心を必要としない、今の生活に満足している。

そして、ホームレスから社長になった氏の言を引く。

私は、どんな些細なことでもビジネスに繋がる種を見つけ、『いつでも這い上がれるんだ』と、“自信”を失わないよう自己暗示をかけていた。要は、ホームレスを含め失敗する前に、どれだけ努力して自分に“自信”を持てていたかが大切。そうすれば、たとえホームレスという苦境に陥っても、這い上がれると思うんです

最後は起業などの「リスクを見落としていけないのも事実である」とお茶を濁している。

ホームレスという事態に陥っている人がこれだけ多いのに、社会批判は皆無。資本主義社会の犠牲とも言い切れない、と言い切る人権感覚のなさにはあきれてしまう。
社会批判の視点がないから、結局、適度な向上心・適度な自信・リスクの認識というところに落ち着いてしまう。若いリーマンも当たらず触らず過ごして行けよということか。

月間チャージャー

おっかしーなー。はてなの神様に削除されたのか、それともプレビューまで見た後登録せず終了してしまっただか。
突っ込みを入れたくなる充電器である。
最新号は以下の通り。

 簡単に言うと、日本人労働者は優秀・安価な外国人労働者に駆逐されている。日本人労働者も国際的に通用するように外国語でも勉強したら? という話。

個人にも国際競争の波が押し寄せていることが明らかになった今、日本人にも、世界に通用する言語、技術及びマネジメントのスキルの習得が急務のようだ。

そして、末尾のコラムがすごい。

不法就労外国人は、ドラッグ・窃盗…。

日本で働く外国人のうち、不法滞在・就労する者は全体の約25%にも及ぶ。……
でも、裏ではドラックの密売や窃盗など犯罪行為ばかりしています。不法滞在自体が違法ですから、なんでもアリなんですよ。2003年から実施された……“浄化作戦”で大量に都内の外国人は強制送還されたが、……規制強化で彼らの生息エリアが分散し……摘発は無意味だったと思います」
 また、これら行政の規制は、アジア系が対象。そのため、意外な国籍の不法就労者が増えているというのだ。
 ……小泉政権が最も信頼する同盟国ですから簡単に入国できる。アメリカにも、日本で働きたいと考える貧困層はいっぱいいますからね。それを利用して、入国する連中が急増しているんです」
 彼らがアメリカ国籍ともなれば……もはや日本政府に打つ手ナシといったところなのだろうか。

なんじゃこりゃ。背骨つき牛肉だけでなく犯罪者も輸入して「打つ手ナシといったところなのだろうか」マルって話を終わっている場合じゃなかろうが。まぁ、月間充電器(チャージャー)の落としどころはこんなところなのだろうが、それにしてもこれを読んだ若い衆は何をチャージするっていうんだろ。そのほかのバックナンバーは次の通り。

って話なんだけど、別に何かが開けてくるような話でもなく、世相や社会を批判するわけでもなく、ただひたすら、読んだ若い衆がうろたえるような話ばかり。
どちらかというと、圧倒的多数の青年サラリーマンたちが、偶然か「リスク」を背負うかしないと「勝ち組」にはなれませんよ。ほらほら、ぼやぼやしてるとインド人が君のデスクに座っちゃうよ。っていう話ばかり。