▼暴行された女性も「悪い」のか、ということと「売春政治」

沖縄の基地外在住米兵による婦女暴行事件

本島中部の女子中学生を乗用車内で暴行したとして、沖縄署は十一日午前、在沖米海兵隊キャンプ・コートニー所属の二等軍曹タイロン・ハドナット容疑者北中城村島袋を強姦の容疑で逮捕した。ハドナット容疑者は「抱き付いたり押し倒したりしたが、暴行はしていない」と容疑を否認しているという。

(2008/02/11 沖縄タイムス 号外 PDF)

http://www.okinawatimes.co.jp/pdf/2008021101G2.pdf

まず、許されない卑劣な事件だということ。日本から外国の基地は即時に撤去すべきである。
日常的に人殺しの訓練をし、実際に何人をも殺したかもしれない人物が、それを職業とする団体・人物が住宅街に溢れかえるというのが異常。
そういう人物がまだ子どもの女性に暴行したのであって、絶対に許せない。

女子中学生も悪いのか

私は直接には読んでいないけれど、「被害」の女子中学生「も」「悪い」という意見がある。実は、読んではいないが知人の一人がそういう意見で、私はそれを「聞かされ」てしまった。

一般論・感情論としても同意できない

では、暴行されたのが自分の母、自分の妹、自分の娘、自分の恋人であったとしたらどうなのかと問いたい。性交渉を強要されたかどうかはどうでもよい。すごまれて脅されて車で連れ回されるだけでも憤慨しないだろうか? それは犯罪であるはずだ。それとも「強姦」されなくて怪我がなければ、どんな目にあっても良いというのか。
女子中学生「も」「悪い」というのは、事件の詳細の度外視を前提・容認した印象論、感情論としても受け容れがたいのが普通だと思う。そういうことを言う人は、事件が全くの他人事なのである。
論理としても態度としても「いじめられる方も悪い」「いじめられる側にも原因がある」と言って見せるのと同一である。そういうのは「客観」とは言わない。「傍観」であって「圏外」の人である。

子どもと女性

大体、子どもに乱暴したというところが卑劣。女性に乱暴したというところが最低。
女性がチカンだとか強姦だとかいう性犯罪に対して、どんなに傷つけられ、なかなか警察にはおろか家族・知人にも言えずに苦しんでいるか、そういう隠れた被害者がどれだけいることか。こうした傷は一生ものになりうる深刻なものである。
今回も本人の通報ではなく友達による通報である。友達がいなかったら、誰も知らなかった事件である。
暴力をふるわれた被害者、しかも子どもで女性である被害者をどうして「お前も悪い」と責めるのか。強姦とは「共謀」だとでも言うのか?


市民の自由

夜の八時半である。

 同署によると、ハドナット容疑者は同午後八時二十分ごろ、沖縄市のコザ・ミュージックタウンで友人二人といた少女に「送っていくよ」などと声を掛け、基地外にある同容疑者の自宅にバイクで連れて行った。少女は怖くなって逃げ出したが、ハドナット容疑者は車で追い掛けて乗せ、中部方面を連れまわした後、暴行したという。
(同上)

そこが盛り場だったかどうかは問題ではない。子どもらは塾に行けば帰りは十時になったりしているではないか。人気のない路地より明るい盛り場のほうが安全ということがあるかもしれない。それはどうでも良い。時間だって普通の時間だといいたい。
だいたい、住んでる町を何時に出歩こうが、「自由」ではないのか。いちいち犯罪覚悟で出歩かねばならないのが異常だ。外国人に声をかけられたら返事をしてはいけないのか。
多くの「青少年健全育成条例」が夜間の子どもの外出を制限するよう求めたりしているが、そのことと犯罪被害にあうこととは直結しないし、こういう条例は町や大人たちに子どもの安全を確保することを求めているのであって、子どもの自由を制限しているものではないはずだ。


そんな時間にそんなところに居るのが悪いというが、道路や線路の真ん中じゃあるまいし、町を歩いて何が悪いか。悪いのはそこにいる青少年に声をかける方ではないか。
仮に誘ってほしそうにしていたとしても、相手は女性でしかも子どもである。誘うほうが「犯罪」なのであって、事件を評価するに「誘う子どもも悪い」と、犯罪を直接構成しているように言うのは違うと思う。


差別の心と卑屈の心

誰かが襲われた、犯人が捕まった、犯人は「精神科に通っていました」、と報道されると、ホネを与えられた犬のようにしゃぶりついて、精神疾患患者や精神障害者を叩いて「野放しにするな」と吠える人がいる。もちろん犯罪被害者の立場からすると、精神の不具合が犯罪を生んだのだと思い、なんとか未然に防げないのかといいたくなるのはよくわかる。
しかし、そういうことではない「差別」の心象があるのではないか。報道もことさら「精神科に通っていました」という報道はするくせに、その他の情報は何も伝えないことがほとんどで、差別を助長しているとしか言いようがない。
さてところが、
誰かが襲われた、犯人が捕まった、犯人は「在日米軍の兵士でした」、と報道されるや、とたんに卑屈になって「仕方がない」「被害者も悪い」となる。外出を自粛するのは被害者や住民の方であって、米軍は「ちゃんとさせます」と言うだけで、毎日人殺しの訓練をして、イラクだのイランだの、アフリカの紛争地だのにいつでも行けるようになっているのである。


日本政府は売春政治をやめろ/アメリカは核と基地を持って日本から出ていけ!

もう、私としては「地位協定」の見直しだとかなんだとかではなくて、今すぐ出て行って欲しい。

在日米軍再編>容認派が市長当選の岩国市に補助金交付へ

2月16日2時31分配信 毎日新聞

在日米軍再編>容認派が市長当選の岩国市に補助金交付へ

 政府は15日、山口県岩国市に対し、現在は凍結している新市庁舎建設補助金(35億円)に代わり、既存の法律の補助率を引き上げて35億円程度を交付すると決めた。引き上げ理由を防衛省は「岩国市独自の事情を考慮した」としており、事実上の新補助金創設。10日の市長選で、在日米軍再編に伴う空母艦載機部隊の岩国基地移転「反対派」の前職が落選し、「容認派」の新市長に代わったことを受けた措置だ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080216-00000010-mai-pol
売春の強要、慰安婦政治

基地があれば、またこうした事件が起こる。強姦事件が起こる。しかしその基地を受け入れると金がもらえる。金をもらって女性の肉体を提供する。自治体に対する売春の強要ではないのか。基地周辺住民の女性は「従軍慰安婦」然である。
売春政治は一刻も早く終わらせなければならない。