▼地域ボス=ジュニアの寄り合いのような所? 日本青年会議所

 青年会議所は、40歳以下の青年経済人によって組織されるまちづくりとひとづくりの団体。
 1949年『日本はこの先どうなるのだ!?』という今以上に混沌とした戦後の時代背景の中、全国各地で志ある若者たちが立ち上がり、青年会議所運動は始まった。そして1951年、全国各地で活動していた青年会議所が集まり日本青年会議所(日本JC)を創設された。
 略称「JC」

http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C0%C4%C7%AF%B2%F1%B5%C4%BD%EA

日本各地の青年会議所運営の総合調整機関として1951年設立。各地の青年会議所から出向するメンバーによって構成されている。
地方毎の地区協議会、都道府県単位*1のブロック協議会という下位組織がある。
青年会議所のメンバーの思想・信条はさまざまだが、日本青年会議所に出向するメンバーは保守系タカ派色が強い*2。
1:北海道は4分割
2:麻生太郎は第27代会頭

http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C6%FC%CB%DC%C0%C4%C7%AF%B2%F1%B5%C4%BD%EA

青年会議所は活動の基本を「修練」「奉仕」「友情」におき、会員は「明るい豊かな社会を築き上げる」ことを共通の理想としています。また、会員相互の啓発と交流をはかり、公共心を養いながら、地域との協働により社会の発展に貢献することを目的としています。

われわれJAYCEEは社会的・国家的・国際的な責任を自覚し志を同じうする者、相集い、力を合わせ青年としての英知と勇気と情熱をもって明るい豊かな社会を築き上げよう。

日本の青年会議所は混沌という未知の可能性を切り拓き、個人の自立性と社会の公共性が生き生きと協和する確かな時代を築くために率先して行動することを宣言する。

http://www.jaycee.or.jp/what-jc01.html

青年会議所のあゆみ(1行紹介)を見てみると、2006年はこう

2006池田佳隆●精神ルネッサンス 美しき日本への回帰「日本の魂」が未来を拓く

さらに、2006年度事業報告はこう。もう国粋主義団体。

  • 呼び覚ませ 我らの「美しき日本」!
  • 精神ルネッサンスで甦る「日本の魂(こころ)」を礎に!
  • 世界平和を希求する「道徳心愛国心溢れる真の自立国家」の創造

以上が冒頭の表題。
基本方針は

  1. 精神ルネッサンスで甦る日本の伝統に裏付けられた価値観の確立
  2. 真の民主主義実現による持続可能な自立国家日本の創造
  3. 市民意識改革運動へとつながる効率的な情報受発信と組織連携の確立
  4. 積極的民間外交の実践を通した「日本の魂」の伝播による世界平和の実現

でも南京大虐殺記念館には献花しているかのような写真(3ページ)。
組織図を見ると、「日本の魂(こころ)」創造室なるものが設けられ、その下に

があり、隣には「国家統治システム創造室」があり

が下に設けられている。
事業報告をめくっていくと89ページには

2006年度「日本の魂」創造グループでは、市民の意識変革を目指し、私たち一人ひとりの精神的基盤を再構築していくために、この国の伝統的価値観、精神性を改めて捉えなおし、今後の日本人としての精神的支柱となる価値観の創造に向けて、近現代史教育用アニメ「誇り」をはじめとする様々なプログラムを作成してまいりました。

とある。言っていることは別に目新しくはない。むしろ陳腐ですらある。

JC、文科省の契約辞退 歴史教育アニメ問題
2007年06月20日22時30分

 戦後の歴史教育を「自虐的」と批判した「日本青年会議所」(日本JC)のアニメが中学校などで上映されていた問題で、日本JCは20日、文部科学省と結ぶ予定だった「新教育システム開発プログラム」の契約を辞退すると明らかにした。奥原祥司会頭はこの日の記者会見で「文科省がビデオ制作にお金を出すかのように受け取られるなど誤解が多く、運動を進めていくには契約を結ばない方がいいと判断した」と述べた。(引用者後略)

http://www.asahi.com/national/update/0620/TKY200706200398.html

日本青年会議所って商工会議所のジュニアくらいの聞き流しをしていたけれども、相当に気合の入った右側通行を推進している団体なのだということが分かった。


追記:抜粋

(社)日本青年会議所(以下日本JC)の近現代史教育プログラムに対する国会での質問並びに一部の報道について

  • 日本青年会議所が推進している近現代史教育プログラム並びにプログラムの補助ツールであるDVDアニメ「誇り」について様々な誤認・誤解を生んでいる
  • 「新教育システム開発プログラム」として日本JCが委託契約を結ぶ予定の調査研究テーマは、(多様な主体)地域に開かれた学校運営についてです。
  • DVDアニメ「誇り」が認定になったのでありません。
  • このDVDアニメ「誇り」は、あくまでも近現代史教育プログラムの中の一つの素材であり、このDVDを見ることだけでの効果を期待していません。視聴後のプログラムや討議によって、確かな歴史認識を学ぼうとする意欲を持たせることを狙いとしています。特定の考えや思想を押し付けるものではありません。よって、視聴のみの公開はいたしておりません。
  • DVDアニメ「誇り」の内容について:これまでの数年間を通じ日本JCが史実に基づいて近現代史を研究し、2006年度にプログラムの補助教材として作成したものです。過去の戦争を肯定するものでも、軍国主義を賛美するものでもありません。真意は全く逆であり、未来の子どもたちを二度と悲惨な戦争に巻き込むことのないよう、世界平和の大切さを訴えるものです。

2007年5月25日
(社)日本青年会議所
会頭 奥原祥司

http://www.jaycee.or.jp/2007/modules/tinyd0/index.php?id=5