▼社会奉仕の懲罰的意義

この世で生起する事どもは、自然現象でなければ社会現象だし、社会現象でイデオロギー的でないものって何かすぐには今想起できないほどであるから、「イデオロギー」ってカテゴリーを濫用してしまうと、意味がなくなってくるな。

東京都教育委員会の奉仕観

  • 自分の時間を提供し、対価を目的とせず、他人や地域社会のために役立つ活動

時は金なり。決して誰かの海外出張のような「他人の時間を提供させ、対価を払わぬ、自分だけのための活動」ではなく、それに対極に位置づけられる活動である。



東京都では、学校教育に「奉仕」が義務化されているのだろうか。
2004年の東京都教育ビジョンに基づいて、平成19年度奉仕体験活動の必修化に向けてというページが設けられている。


奉仕の教育目標として

○互いの人格を尊重し、思いやりと規範意識のある人間
○社会の一員として、社会に貢献しようとする人間
○自ら学び考え行動する、個性と創造力豊かな人間の育成に向けた教育を重視する。

が挙げられており、奉仕がこのような目標を達成するに適切であると考えられている。奉仕行為とは別に奉仕の過程がこのような人格的特性を陶冶するということが想定されている、と考えてよい。
もう少し明確にすると、奉仕活動は「惻隠」能力、社会性の育成において期待されている。

思いやりの心や社会性を育成するためには
・自主性・自発性にまかせるのでは不十分
・実際の社会の中で、体験的に学ばせていくことが重要
・現状は、奉仕体験活動の成果が一部の学校、生徒にとどまっている。

東京都教育委員会の青年像

東京都教育委員会の問題意識としては下のような認識がある。

現代高校生の課題
規範意識や自制心などの低下
・組織や社会に対する帰属意識や公共心の低下
・自分に自信がもてないなど、自己肯定感の低下
・対人関係能力、コミュニケーション能力の不足
・自立できない若者(NEET)の増加

せめて「自己肯定感」だけでも突出させることができれば都知事と比肩できるのだが。規範意識や自制心、コミュニケーション能力、公共心など不要で、自己肯定感さえあれば、海外で豪遊(PDF)できるのだから。


続く