▼最低! 評論家・呉智英

生き死に・人権に関わる問題は、ひねくらずに素直に是々非々を論ずべき。

痛いニュース 【コラム】 イジメで自殺するくらいなら復讐せよ 死ぬべきは加害者、少年法が君たちを守る
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抜粋

【コラム・断】イジメで自殺するくらいなら 11/26 11:24 この記事についてのブログ(68)

唯一最良のイジメ対処法は報復に決まっているではないか。

 学校では報復・復讐は道徳的な悪だと教える。しかし、それは嘘だ。人間が本来的に持っている復讐権を近代国家が独占したに過ぎない。大学で法制史を学べばすぐわかる。復讐は道徳的には正しいのだ。現に、ロシヤに抑圧され続けたチェチェン人は果敢に復讐をしているではないか。
 被害者が自ら死を選ぶなんてバカなことがあるか。死ぬべきは加害者の方だ。いじめられている諸君、自殺するぐらいなら復讐せよ。死刑にはならないぞ。少年法が君たちを守ってくれるから。(評論家・呉智英

いじめによる自殺を回避して・いじめる側に危害を加えよ、結果相手が死んでも良い、という論。


これでは「いじめ」の解決にはならないし、新たな「いじめ」を奨励・挑発しているにすぎない。
いじめるのは恥ずかしく、いじめられるのは恥ずかしくない、という伊吹文部科学大臣よりも、いじめを肯定しているだけでなく、自殺を否定しながらも殺人を肯定している点でダメ。
法制史は知らないけれど、「報復」「復讐」を直接的な傷害・暴力をもって行うことは人類全体ではないかもしれないが、すくなくとも日本が到達したルールからは外れる。現代において、他人が復習殺人していて裁かれていないからといって、殺人が肯定されるわけではない。誰も法制史の過去に生きているわけではないし、日本の子どもらはチェチェン人ではないし、いじめている子どもらもロシア人ではない。チェチェンの法もロシアの法も及んではいない。


では、いじめられて自殺を余儀なくされていると思っている被害者は、さしあたり自殺の代わりにどうするか。とりあえず「逃げる」ことで自殺を回避せよ、とNHKで言っていたそうだ。私も「さしあたり」「とりあえず」逃げたほうが良いと思う。