▼思想信条の自由とNTT

PRESIDENT 2006年7.31号 特集/激変!出世の法則

http://www.president.co.jp/pre/20060731/001.html
業界・企業別花形コース20年の変遷 文・理たすき掛けのNTT人事は崩れるか
谷哲也 = 文

選挙の票田を束ねる労働部長」という要職

 NTTの経営企画本部は、選ばれし者がくぐる出世コースである。初代ドコモ社長の大星公二氏(74歳)は本部長を務めているし、宮津純一郎NTT前社長(70歳)や初代NTT東社長の井上秀一氏(68歳)、初代NTTコム社長の鈴木正誠氏(64歳)も、経営企画本部の部長職経験者である。
 さらに、和田紀夫NTT社長(65歳)や中村維夫ドコモ社長(61歳)が経た労働部長なる要職も出世コースとされる。
「グループで約20万人もの従業員がいるのですから、選挙で選ばれる政治家にとっては頭が上がらない票田です。さらに、光ファイバーの工事をはじめ、建設業者への巨額の発注権限も持っている。この点では、建設業者だけではなく、地元に利益誘導をしたい政治家にとっても無視できない。この影響力を束ねるのが労働部長です」(前出の証券アナリスト

社内での地位を利用して投票「依頼」をし、その実績があるから「政治家にとって頭が上がらない」のであろう。
このような社内での権力を利用して社員の思想信条を踏みにじったかもしれない人物が通信会社の幹部たちであるのだから、盗聴など平気で行われているのかもしれない。