▼貧困の定義

初めて質問メールを頂戴して驚いたり喜んだり……。

2006-09-09の貧困化、格差社会のページの中で、下記のマルクスからの引用は何の文
献でしょうか。教えていただきたいのです。出典がマルクスの経済学・哲学手稿なの
か違うものなのか、ちょうど調べていたところでした。よろしくお願いします。
(お名前省略)

マルクス主義教科書のような貧困イメージ
漠然と持っていた貧困のイメージの一つを描いてみようか。
さて、「貧困の資本主義的形態は自由な賃労働である」というテーゼに縛られてしま
うような意識歴を持っていると、今日のあるいは具体的な貧困というものが取るに足
らないもの、もしくは革命主体になりえず、反革命の手先とさえなる「ルンペンプロ
レタリアート」であるというように十把一絡げで無視してしまうことがある。
福祉よりも労働運動だと。消費者運動よりも労働運動が主導すると。労働運動が他の
全ての大衆運動を主導するので
あるし、そうでなくてはならない。なぜなら資本主義社会だからである。

↓ここの一節
また、貧困の基準となる階級は労働者階級であり、貧困の基準となる費用は労働力
の価値、すなわち労働力の再生産(生活、生殖・教育を含む)に必要な費用である。
つまり労働力の価値=賃金が貧困の中心線である。
その中心線は、一国の文化程度や経済状態によって一定の時代において与えられてい
るものである。
そして、その一国における一定の諸条件において与えられている労働力の再生産費用
未満の生活を強いられている場合、これを貧困と呼ぶ。

本日お返事を書きました。

(前略)
私の書いたものの出典をお尋ねですね。原典はありません。それは、
「(私が)漠然と持っていた貧困のイメージの一つを描いてみようか。」と冒頭付近にことわっているように、私の「マルクス主義教科書に書いてありそうな貧困についての」イメージです。
したがって、「マルクスの貧困」とか「マルクス主義の貧困」とかを披瀝したつもりではないのです。ごめんなさい。
ただ、「貧困」の考え方としては一定の根拠のある見方だとは思います。


私事ですが、いろいろ忙しくて、なかなか青年の発達とか人に説明するように考えることができなくなっています。いつも自分のことと家族の生活のことで頭がいっぱいいっぱいです。
そのかわりといっては何ですが、年越し派遣村にカンパしたりとか、パレスチナ救援にカンパしたりとか、小銭で意思表示をすることが多くなっています。
貧困、格差、ごまかさないでなくしていく大きなうねりの中に、私もちょっぴり身を置かせてもらいたく、アリバイな日々を送っています。