▼荒行が人間力を鍛え、規範意識を植えつける

長期模擬遭難合宿のススメ

今どきの児童生徒・青少年

 引きこもってテレビばっかり見たり、ゲームばっかりして集団で遊べないし、授業にも集中しない。いじめもある。そんな児童生徒・青少年たちを放課後プランでボランティアさせるだけではなかなか規律も規範も生命への畏敬の念も愛国心も身につかず、育つはずもない。
 というのも、彼らはの外界との接触はゲーム機やテレビで有害情報とともになされていることが多いので、人生体験が薄っぺらなのである。

子どもたちの人間力を根本から叩き直し・焼きを入れるプログラム

 そこで、提唱されるのが次のようなプログラムである。
離島や獣も通わぬ山奥など自然の中での・隔離された・濃厚な人間関係を体験できる模擬遭難合宿。これに清掃などの活動を組み込んでおく。電気やガスもないほうが良い。キャンプなどは生ぬるい。引率は屈強な教師複数だが、引率というより、監視が役目(方向音痴だと教育効果が上がる)。
つまり低い生産力・技術に基づく命からがらの自然サバイバル体験から命と先祖に感謝する感情がわく。プチプログラムとしては大峰山の「西の覗き」から突き落とされかけ体験ツアーなどが推奨される。崖から上半身を突き出させ「嫁さんを大切にするか!?」と説教されるやつである。(修験道を否定したり蔑視する意図をもって言及するものではありません。)

教育再生会議にみる根拠

第3回  平成18年12月 8日 議事次第・配布資料 資料1 「子供の「心の成長」のために」(議論のたたき台(修正版))

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kyouiku/2bunka/dai3/siryou1.pdf
2 自然体験活動、ボランティア活動等を通じて規範意識を育てる「五感」を通じた体験の不足から,子供たちの感性の育ちが阻まれている。人間は,自然体験の中で,命の大切さ,自然への畏怖・謙虚さを培ってきた。また,社会体験を通して,他人と共存するためのルール,思いやり,困難に立ち向かう忍耐,さらには,親への恩,感謝,働くことの尊さを学んできた。学校を中心に、家庭・地域とも連携し、子供たちに感動を与える自然体験,ボランティア体験等の社会体験活動の機会を充実し,次代を担う子供たちの規範意識を醸成する。

……

② 問題行動や反社会的な行動をとる子供に対する指導・懲戒の基準を明確にし、明文で子供にも提示し、理解させる。指導にかかわらず、違反を繰り返す子供に対しては、規律を確保するため、社会奉仕、個別指導や別室での教育などを行う。

1. 子供の「心の成長」のために、次のような点についても取り組むことを今後検討する。

また、将来的には、学寮制的な学校の創設も検討してみる。ここでは、学期外と週末をのぞき、教師と学生とが学期中は生活をともにする学寮制の構築を検討する。
テレビ、テレビゲーム、メール、携帯電話の使用を制限し、人間同士の触れ合いにより社会性を養う。

第3回  平成18年12月 8日 議事録

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kyouiku/2bunka/dai3/3gijiroku.pdf
○ 門川委員 川勝先生が、今、御説明されたことと重なりますので、簡単に申し上げますが、人間は何といっても人間の中で、また自然との関わりの中でしか生きていけませんし、育たないということで、自然体験、ボランティア体験を通じて規範意識を育てていかなければなりません。

資料3-2 関連資料2

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kyouiku/2bunka/dai3/siryou3-2.pdf
7ページ
豊かな体験活動推進事業
平成19年度概算要求額:470百万円(4億7千万円)
◆学校教育法の改正(H13.7施行):社会奉仕活動や自然体験活動等の体験活動を充実
中教審答申「青少年の奉仕活動・体験活動の推進方策等について」(h14.7)
◆新学習指導要領の実施による体験活動の充実
……
長期宿泊体験推進校:47地域×6校 各都道府県の学校を指定し、青少年教育施設等における長期にわたる集団宿泊等の共同生活を子どもに体験させる。→子どもの積極性や協調性、規範意識等の育成を図る。

 ここにも「自分の」「体験」の崇拝、自己陶酔が推測できる。また、これは「再生会議」のオリジナルではなく以前より主張されていることのようである。