▼貧乏だとやる気もなくなるが、やる気を出しても不本意な非正規社員


●非求職型、非希望型の若年無業、低所得世帯で増加の傾向/東大社研DP
http://issnews.iss.u-tokyo.ac.jp/index.php?e=276

 東京大学社会科学研究所は8日、ディスカッションペーパー「若年無業の再検討」(執筆者:玄田有史助教授)を発表した。学生と有配偶者を除く15〜34歳の無業者を

    • 「求職型」
    • 「非求職型(就職希望表明も求職活動せず)、
    • 「非希望型(就職希望を表明せず)」

に類型化。単身・母子世帯を除けば、高所得世帯の若年無業ほど「非希望型」になりやすい。ただし、「非求職型」「非希望型」に占める低所得世帯の割合は増えつつある。

つまり、単身・母子世帯でも「非希望型」の無業者になる傾向がある。
また、貧乏でも「やる気が無くなる」か「やる気を表明しなくなる」傾向がある。
ただし、これは原因を調べたのではなく、統計を調べたもの。




○労働政策研究報告書No.68『雇用の多様化の変遷:1994〜2003』2006/09/08 独法 労働政策研究・研修機構
http://www.jil.go.jp/institute/reports/2006/068.htm

非正社員の増加は、その構成や質の面で、どのように変化してきたのか。「就業形態が多様化してきている」という場合、その「多様化」の中身はどう変化してきたのか。こうした疑問を整理するため、厚生労働省労働省)が実施した「就業形態の多様化に関する総合実態調査」( 1994年、99年、2003年)のデータを使い、過去10年間の就業形態の多様化に関する時間的推移を中心に分析。分析の結果、以下の点などを指摘。

  1. 契約社員派遣労働者では、正社員になれなかったために現在の就業形態を選択した「不本意型」が、近年増加している。非正社員の労働条件は、正社員に比べて劣っていることが多い。特に労働時間が長く、仕事内容等の面から見て基幹労働力化している可能性の高い非正社員については、より一層、均等・均衡処遇を普及させる必要がある。
  2. 近年、大卒・大学院卒の女性で、契約社員派遣労働者となる者が増えている。女性の労働力が社会的に有効活用されるような仕組みを、政府・企業がより積極的に取り入れなければならない。
  3. 若年非正社員で「不本意型」が増加している。若年非正社員の職業能力の形成、正社員への登用・転換制度の普及等を広範囲に実施し、充実させる必要がある。


重要な題目

【2006.09.12】●貯蓄ゼロ世帯が急増―その原因は、いったいどこに?:奮戦記@佐々木憲昭Webサイト

http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/data1/060912-221822.html
共産党の言うことはいつも決まったお題目のようで、新鮮味が無い。新鮮味が無いが、基本的な社会の人間関係が共産党の指弾する通りになっているので、悪いのは題目ではない。

 貯蓄ゼロの世帯は、約10年前の1995年には7.9%を占めるにすぎませんでしたが、2005年には23.8%を占めるまでに急増しているのです。――増えるテンポは、小泉内閣になってから特に高まっています。
 小泉内閣が誕生した2001年は16.7%でしたから、この間の増え方が急速なことがわかります。
 しかも、若者ほど貯蓄ゼロ世帯の比率が高く、20歳代で41%、30歳代で28.4%になっています。
 若者のに2人に1人が非正規雇用となっており、不安定な雇用と収入が、その背景にあるように思います。
 さらに重要なことは、「貯蓄残高が減少した理由」として、「定期的な収入が減ったので貯蓄を取り崩した」をあげている人が、増えていることです。
 毎日の生活が格段に苦しくなり、将来のために蓄えていた貯蓄を、いまの生活のために取り崩さなければならなくなっているからでしょう。

今が昔考えて「備えて」いた将来。困窮した過去を、更に困窮した現在が食いつぶしていく。



「来月、どうなっているかわからない」、という焦りと窮迫感。絶対に風邪引けない! 絶対にバイトを休めない!という切迫感に耐えられなくなったとき、或いは家族に病人が出たとき。最高の緊張の崖のふちから無気力の谷底を毎日覗かねばならない生活。いつ自分がプッツリ切れてしまうか自分で自分が恐ろしい気持ち。
恋愛すら危険な弛緩を誘発するのではないか。