▼介護老人保健施設に入所している高齢者の負担金は、収入が全く変わらなくても3万円近く値上がりする場合がある。これもひどい!

この間、高齢者の経済生活について勉強した(日記の日付と編集日付は合致しません)
http://d.hatena.ne.jp/ost_heckom/20060730/p1

介護老人保健施設老健)というところに介護保険で入所している高齢者が、こんどの税制改定でどうなったか。

段階が上がると、月額でこれだけ値上がりする。

老健入所の料金体系は以下の通りである。

請求額=室料(個室または多床室)+食費+委任払額+その他

委任払額とは、施設で支払う利用料の上限の額。

所得段階従来型個室多床室食費委任払ランクアップに伴う
多床室における値上がり額
第一段階14,70009,000 15,000  
第二段階 14,700 9,600 11,700 15,000 12,300
第三段階 39,300 9,600 19,500 24,600 17,400
第四段階 49,200 9,600 41,400 ※37,200 34,500
※負担限度は37,200円の通知だが実際には32,000円程度で収まる。

くだくだしが、同じ非課税の方でも第二段階から第三段階に「格上げ」すれば、月額利用料は少なくとも36,300円から17,400円値上がりするということ。
第四段階の収入だから金持ちかというとそうでもなく、非課税でも第四段階の料金の場合がある。

ただし、上表はあくまで例であって数字の正確性については保証できません。

どんどん貧困に追いやられる高齢者

これはきつい。年金だけで暮らしていて(前回は年金が少し減った?)、何も収入が増えていないのに、認定所得段階が上がってしまい、毎月の必要経費が数万円も値上がりするのである。
第四段階というのは、高齢者本人が非課税でも同一世帯の中に課税者が1人でもいれば該当するのであるから、うっかりバイトなんかするとたちまち第四段階である。
そのことで、月に3万円の利用料の値上げ、介護保険料は少なくとも年間1万5千円の値上げ、国保料も所得割がのしかかってくる。とりわけ利用料の値上げは痛い。年間30万円である。
これは去年の収入・所得が評価されるから、去年バイトして100万円程度稼いでしまったが、今年は腰が痛くて働けない、とかいう場合は悲惨である。