▼核も基地もない沖縄を

沖縄を返せ!

作詞 全司法福岡高裁支部
作曲 荒木  栄

固き土を破りて 民族の怒りに燃える島 沖縄よ
我等と我等の祖先が血と汗をもて 守り育てた 沖縄よ
 我等は叫ぶ沖縄よ 我等のものだ沖縄は
 沖縄を返せ (返せ) 沖縄を返せ

http://bunbun.boo.jp/okera/v_araki/okinawawokaese.htm

私もよく耳にしたものである。
沖縄の歌なのか本土の歌なのかといぶかしがる方もおられるようだが、本質はアメリカ軍の軍政をやめ、沖縄の人たちに主権を返せ、沖縄の土地を戦争に使うなということであろう。また米軍による沖縄の人たちの人権蹂躙に対する抗議である。
支配者たる米軍は自国民ならぬ他国民たる沖縄の住民であったればこそ、その土地・財産・生命・人権を蹂躙してはばからなかったからである。

日米安保条約のどぶどぶの肯定──その時歴史が動いた──

その時歴史が動いた第296回 忘れられた島の闘い 〜沖縄返還への軌跡〜」を期待に胸躍らせて観た。
沖縄人民党の瀬長亀次郎の文字通り「不屈」の戦いを観たかったのに。
ぜんぜん面白くなかった。迫力もなかった。
確かに、米軍占領下の沖縄で、どれだけ沖縄の人たちが蹂躙され塗炭の苦しみを味わったのか、どんなに屈辱的な歳月を余儀なくされたのか、その一端が放映されたことは良かったとは思う。
瀬長の存在を日本人の記憶にとどめ置くべきものとして扱ったのも良かった。
しかし、ぜんぜん面白くなかった。


なぜ面白くなかったか、しばらく分からなかった。加齢によって私もボケてきたのだろう。
あれだけ米軍基地の本質を映しながら、問題を地位協定とか「冷戦」とかに解消し、アメリカと日本の反共政策・安保条約や米軍の侵略的な活動について何も批判していないからである。
換言すれば米軍支配と安保条約について何も批判しなかった、という(結果として)ズブズブの安保追認姿勢の結論になってしまっていたからであろう。
「人民党」という言葉は口にされず、新聞の文字が一度出ただけだった。これもつまらなかった。

それでもNHKを励ます

それでもNHKを励まさねばならないだろう。
沖縄が戦後も、ベトナムインドシナ諸国やイランやアフガンやイラクの無辜の人々の血にまみれた、基地の島であるということの隠しようのないことを取り上げたのであるから。

米軍の沖縄での蛮行、アジア・中東への侵攻は日本全体の問題

スタジオゲスト我部政明(がべ・まさあき)氏(琉球大学教授)の言は、珍しい発言ではないけれども、やはり重く受け止められなければならない。

そのほとんどが沖縄に集中している米軍基地が「日本を守る」ためというのなら、
それなら沖縄の基地問題は沖縄以外の全ての日本の人たちの問題でもあるはずだ。

なんと控えめな発言であろうか。

米軍基地が日本を守るどころか、米軍の展開の基地として現に実用されているのだから、米軍基地は常に日本を戦争の危機に、相手国の攻撃目標として巻き込まれているという認識のほうがよほどリアルだと思うのだ。
どちらにしても、核も基地もない沖縄を望んでやまない。