▼ロイコシジン陽性市中感染MRSA感染肺炎か

「◆空を見上げて犬は今日も歩く」を拝読している。
2006年12月22日
◆感染してわずか24時間で死に至る恐怖の細菌 抜粋
http://www.sorainu.com/archives/50771084.html

Catherine Chadwickさん(47)は、病院に搬送されてからわずか24時間後に、PVLという名の細菌に感染して昨日死去した。
検死の結果、PVL細菌に感染したCatherineさんは、肺炎に冒されていたことがわかった。

出典はPage3Girlsなどで有名なTheSunの記事
http://www.thesun.co.uk/article/0,,2-2006590214,00.html
ネット翻訳してみても、空犬さんの記事とあまり変わらず。

PVLとは

Panton-Valentine leucocidin であり、白血球を殺す毒である。この毒を生むMRSAに市中感染(院内感染ではない)したのが上の例である(日本語でネット検索すればすぐにヒット)。ここでいうPVLは「脳室周囲白質軟化症」ではない。

Panton-Valentineロイコシジン陽性市中感染MRSA肺炎は?

シロウトなので、これ以上医療的な詳しいことは述べない。
先の例は皮膚疾患ではなく肺炎ということで、発症から死亡に至るまでの時間が短いことが脅威的である。


吉田製薬ベルギーにおけるPanton-Valentine型ロイコシジン陽性市井獲得MRSA感染
おなじソースで
国立感染症研究所 感染症情報センターPanton-Valentineロイコシジン陽性市中感染MRSA感染症の新興
など参照。これらは肺炎についての記事ではなさそう。
前者によれば「CA-MRSAのβラクタム薬以外の抗菌薬に対する感受性は比較的良好であると報告されており」とのことなので、全く打つ手がないというわけでもなさそう。
市中感染型MRSA CA-MRSA が肺炎に至ることは稀らしいし、日本におけるCA-MRSAPVL陰性だという記事もある(Panton-Valentine ロイコシジン陽性の市中感染型メチシリン耐性黄色ブドウ球菌の出現)。


遺伝子組換えによる新たな高病原性抗ディフェンシン細菌の出現を恐れるべき

多種多様な抗生剤を大量に・多くの症例で使えば、これらの新しい・今まで病原になることが少なかった細菌が、治療困難な細菌として発ち現れてくることは良く知られている。
先日紹介した遺伝子組換え作物を作るだけで新たな病原菌を生み出す!は、それを農業によって大規模に行う(行ってしまう)危険性のあるものである。
発症から24時間以内に死亡するなんて、イヤだ。無駄な長生きはしたくないが、死ぬときは老衰がいい。

もっと遺伝子組換え作物や食物に対する警戒を強めるべきである。

禁断の科学裁判--- ナウシカの腐海の森は防げるだろうか ---
新潟県上越市で行なわれる遺伝子組換えイネの野外実験の中止を求める裁判の公式サイトです。

是非ご覧ください。